英作文は、大学受験において特に差がつきやすい分野です。単語や文法をきちんと覚え、英文解釈や読解をしっかり練習している受験生であっても、「英作文だけはなかなか上達しない」「英作文だけは苦手だ」と感じていることは珍しくありません。この記事では、私自身が実践してきた学習方法に加え、最新技術の活用など、英作文を効果的に学習するための具体的な方法を検討します。
受験英作文の基本
単語や文法が一通り身についていることが大前提であり、これが英作文の土台となります。
英作文は、大きく分けて和文英訳と自由英作文の2つのタイプが出題されます。
それぞれの特徴に応じた対策をしっかりと進めていきましょう。
和文英訳
和文英訳では、日本語の文章を正確に英語に翻訳することが求められます。
特に難関大学では、出題される日本文が少し難解で、受験生の知っている表現では直訳で対処できないことが多いです。
したがって、日本語を適切に言い換えることが重要です。
紋切り型の言い換え方法もたくさんあるので、それらを多く知っていると有利になります。
和文英訳は、繰り返しの練習が成果を左右します。
自由英作文
自由英作文は、与えられたテーマや質問に対し、自分の考えや意見を英語で表現することが求められます。
その名の通り、自分で考えた内容を自由に書く形式であるわけですが、ここで注意したいことは「自由」だからといってリスクを冒さないことです。
減点されそうな難しい単語や構文を使うより、自信のある簡単な表現でミスなく解答するほうが得策です。
多くの受験生にとっては、答案の説得力や独創性を追求するよりも、限られた時間内でミスが少なく、減点されにくい答案を作るほうが現実的な戦略です。
具体的な対策としては、テーマごとに有用なフレーズをストックし、瞬時に使いこなすことができるようにしておくことが肝心です。

和文英訳と自由英作文は、どちらも自分で英語を書くという点では同じでも、入試問題としての性質はまったく異なります。
添削指導の限界
高校時代に多くの生徒が英語科の教諭のもとに英作文の添削を頼みに行く姿をよく目にしました。
しかし、正直なところ、「日本人に添削を頼むことはそれほど重要ではない」と私は当時から考えていました。
確かに、文法やスペリングの明らかな誤りを指摘することは、ネイティブスピーカーでなくても可能でしょう。
しかし、こうしたミスをしている時点で英作文に取り組む段階にありません。
まずは、英単語と英文法という土台を確実に固めましょう。
また、自由英作文については、内容を確認してもらうことは可能でしょう。
しかし、既に触れたように、大学受験の自由英作文では、内容よりも文法や語法の正確さを重視すべきです。
それに、内容そのものの善し悪しは、英語の問題というよりも考える力や論理的思考力の問題です。
これは、添削を受けたからといって改善するわけではありません。
それにそもそも語学というものは、日本人の感覚で「この表現で合っているだろう」といくら思っても、ネイティブスピーカーが「そんな表現、使わないですヨ!」と判断すればそれでおしまいです。
つまり、「ネイティブが実際どのように表現するか」という視点が不可欠なのです。
日本人の添削者がそうした判断を正しくできるとは限らないため、添削に固執する必要はないと考えます。
添削に代わる学習方法
では、受験生だったころの私が実践していた方法をご紹介します。
参考書の和文英訳の問題を解き、模範解答を暗記しました。
もちろん、ネイティブによるチェックの入った参考書を使いました。
参考書の作例は、ネイティブスピーカーを含むプロが練りに練って作ったものです。
これを吸収することが、自然な英語の表現力を身につける近道でしょう。
ネイティブらしい表現や適切な言い換え方法をいろいろ学ぶことができるので、これを活用しない手はありません。
問題演習と模範解答の暗記により、和文英訳の得点を伸びるだけでなく、表現の引き出しも増えるので、総合的な英語力の向上が期待できます。
生成AIを活用した効率的な英作文学習
現在は、生成AIも活用できる時代です。
近年のAI技術の進歩により、英作文の学習をさらに効率的に進めることができるようになりました。
たとえば、ChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)は、世界中の論文や書籍、インターネット上の膨大なテキストデータを学習しています。
その結果、こうしたモデルは英文の添削や自然な表現の提案にとても優れています。
また、ChatGPTなどのAIにはスマートフォンやタブレットから「いつでも」「どこでも」アクセス可能で、即座にフィードバックを受けられるため、受験生の限られた時間を最大限有効に活用できます。

自分が受験生のときにこれがあったら、すごく役立っただろうなあ……。
まとめ
今回のまとめです。次のポイントを押さえておきましょう。
- 英作文は、まず単語や文法の基礎を固めることが大切
- 自由英作文では簡単で正確な表現を使う
- 和文英訳では日本語をそのまま訳すのではなく、言い換える力が求められる
- 基礎を完璧にして自然な英語をたくさん吸収することが最優先
- AIを活用すれば効率的に英作文のスキルを伸ばすことが可能
今回は英作文学習でのAI活用についても触れました。
またの機会に、生成AIの具体的な活用方法を、コピーアンドペーストで使用できるプロンプトとともにご紹介するつもりです。

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